穏やかな革命

子育て

以前、上の息子が下の娘と遊んでいて「女はここを通っちゃだめ」「女はここに入れないの」といったことがありました。

私は息子に「何でそんなこというの?」と聞いてみました。すると「幼稚園でみんな言ってるよ」というのです。

幼児がそんなことをはじめから言うわけがないのでたぶんどこかの家庭でこのような考え方があってそれを子どもが別の言い方で模倣しているのかなと思いました。

大人のすることを子どもはよく見ています。なんでも真似します。たとえばおままごとをするにしてもお父さんやお母さんの口癖をそのままセリフにして親がおもわず赤面してしまうということがあります。私も夫によく「ママそっくりだ」といわれますので知らず知らずのうちに子どもに影響しているんだなあと怖くなりました。

でもこの女性蔑視の考え方が子どもの心に根づき将来、大人の社会が形成されていると思うと問題ではないでしょうか。これが女性と男性の給料の金銭格差や女性の子育て支援の立ち遅れなどに関係しているような気がしてなりません。

また現在、少子化が叫ばれていますがこうした問題から子どもを産むのを先延ばしにしているケースも多く見受けられます。また、未婚率が高いのは女性が結婚しないからだといわれていますが女性も安定した職業を得た状態で将来のことを考えると結婚に踏み切れないという心理状態があるような気がします。

私はOLを10年近くやっていましたが先輩や同僚をそばで見ていて結婚願望はあるにも関わらず、結婚に踏み込めず、先送りしている方が多いのに気がつきました。つまり仕事と結婚の狭間で揺れ動いているというのがよくわかったのです。

男性は結婚したいけれど相手がいない、もしくは振り向いてもらえないというかたがそこかしこにおられました。これは私の身近で起きている問題ではなく、社会で問題になるほどどこにでもおこりうる状況だと思います。

外国のなかでも香港や北欧という国は男女が協力して子育てするという環境があるそうです。日本は家事にしても介護にしても女性の負担が大きいと思います。だから未婚率が高くなるのです。

こうしたことは子どもの時の育てられ方に大きく影響しているような気がします。でもこれからの時代、そんなことをいっていられないと思うのです。

男の子であっても子どもの頃から台所に立ち料理したり、家事をするという習慣を身に付けてあげることがその子のためになると思うのです。将来、単身赴任で家事をしなければならないかもしれません。独身で過ごすかもしれません。そうしたときに一人の人間として自分の世話ができなければ困ると思うのです。

日本の男性は女性蔑視だけれど自分で自分の世話ができないひとが多いような気がするのです。もちろんそんな男性ばかりとは限りませんが。でも実際問題として熟年離婚が問題になっています。

だから私はこの女性蔑視の考え方は好きではありません。息子には「そんなこといってはいけないよ」とたしなめました。

また、日頃から食育もかねて子どもとパンやおやつを一緒に作ったりしています。そしてお米をといだり、野菜をきったり、風呂掃除をしてもらっています。いまは足でまといかもしれませんが将来は重要な家事の担い手になると思います。現在はじぶんからやりたいといったときだけなのですが本人の意欲も大事だと感じています。

そして各家庭でのこうした取り組みが社会問題になっている解決策となり将来、穏やかな革命をおこすのではないかと思うのです。

コメント

  1. Ellie より:

    Fantastic blog post. Much obliged.

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