先日、以前の日記「未来の子ども達のために森を守る」のなかで国産材を使おうという取り組みをしている集まりに施主代表として参加しました。
150人位いる人の半数は設計事務所関係だといわれていましたし、ほかに職人さんや材木屋さんもきていたので会場にいたほとんどのかたが関係者だったと思います。
この中で最近の家作りはハウスメーカー主導で施主もモデルハウスに行って家を買うという感覚だという話がありました。
そして4LDKとかの間取りに限定されてしまうのがとても残念だとの意見もありました。ただ私達もモデルハウスに行きましたが最近この傾向はなくなりつつあるのかなと感じたハウスメーカーもありました。でも指摘のあったように多くのモデルハウスの場合、この意見は大方あたっていました。
私達の場合は、いろいろありましたが最終的に設計事務所にお願いしました。
そしてこれは私達の考えからなのですが我が家には玄関がありません。土間から家に入るという感覚です。これは場所を広く使うためと土間をいろいろな作業場として使いたかったからです。
お風呂とトイレと脱衣所はホテルのように1つの空間です。お風呂はさすがにサッツを入れましたが。これは部屋を広く使うためと将来バリアフリーになっても対応できるようになっています。お風呂場には中庭が付いています。これは設計士さんの発案で決めました。
また台所は従来のシステムキッチンではありません。設計士さんが図面を引き、板金屋さんに作ってもらいました。なぜならこの方がコストが安いからです。そして料理研究家の有元葉子さんの最近建てられた家の台所は我が家のキッチンにそっくりなのです。有元葉子さんの娘さんのご主人がやはり設計士で今回その家を設計されたそうなのですが料理のプロが使う台所と同じだなんて感激してしまいました。
このように設計事務所というのはより自分達のライフスタイルにあう家を設計してくれます。
たとえば他にも
本が多い家の場合、大量の本が収納できるように1階から2階まで全部本棚で移動式の階段がついていて本が取り出しやすい家
屋根に登るのが好きという建て主の要望をきいて屋根にシャワーやテーブルを取り付け屋根をリビングルームにした家
その家の立地を生かして借景にし、ダイニングルームを持ってきた家
狭かったり、土地の形が変形していて通常買い手がつかない安い土地にオリジナルな家を建てる。たとえば山の斜面だった場合、2階に玄関を持ってきて1階に降りていくという通常とは反対の2階建ての家。
と上げたらきりがないほどさまざまな家があります。どれもその建て主の意見を聞き、設計者がいくつか案を出して設計図が出来上がっていきます。
最近は、マスコミの影響でだいぶ設計事務所の敷居も低くなりましたがまだまだ家を依頼する施主は少数派です。
設計事務所というのは設計図を書くだけではなく、現場にいってきちんと監理もしてくれます。つまり、いま問題になっている「数年したら家が傾く」ということがないわけです。手抜きをしても素人にはわかりません。だいたい中に入ってしまったら土台や柱の具合なんてわからないのです。これもちゃんとチェックしてくれます。
またその家にアレルギーの人がいればそれも配慮した建材を使ってくれます。もちろんアレルギーでなくてもいま問題になっているホームアルデヒトやその他の物質はどの建て主にとっても心配なことです。そうしたことはきちんと設計事務所に伝えるべきです。特に小さい子どもや老人は敏感に反応します。
設計事務所に支払うお金は通常200~300万ぐらいです。これを高いと思いますか?でも工夫次第ではハウスメーカーに頼むより総建築費は安くなる可能性は高いです。それは設計事務所が資材を調達するからです。このなかから設計料を払ったとしてもおつりがくる可能性は大きいと思います。
安全と自分のライフスタイルにあった家を手に入れるためにモデルハウスに行く以外の選択もあるのだということを知っていただきたいなと思います。
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