真っ赤の大赤字だった

もみじ生活

私は十数年前にFPの免許を取った。なぜなら自分があまりにも世間知らずで無知だと住宅購入の時に感じたからだ。

いま少しづつ、変わってきてはいるが基本的に日本の学校で金銭教育はほとんど施されないでほとんどの人が大人になる。大人になって金融を勉強して知っている人はわかっているが、知らない人は、みんなと同じだからそのままでいいと思ってる。その顕著な例が少し前に問題になった2000万円問題である。

薄々気は付いていたけど「いままでもそれでやってこれたのだからこれで大丈夫だろう。」と世間一般のひとはみんな思っていた。だから大きなニュースになって騒動が起きたのである。これに対してマスコミでは人生100年時代は80歳まで働きましょうと提案するコメンテータが増えた。

私はFPの勉強をしたときにそのことに気づいてしまった。とにかく当時うちの30年のキャッシュフローは真っ赤の大赤字だった。夫は銀行の融資担当に言わせれば「立派な会社にお勤めで」融資大歓迎の属性になるらしいのだがそれでも先行きは大変な状態だったのだ。

そしてこれから迎えるライフステージに私は次第に頭を悩ませ始めていた。子供の教育・住宅ローンの支払い・老後の資金、これらを乗り切るためにはどうしたらいいか。そのためにFPの勉強をしたのだ。

そのころ私はすでに会社を退職していた。アダルトチルドレンの私は育児の応援という選択肢ははじめからなかった。だから子供を出産する1か月前まで働いて退職した。それは両親からつながっている虐待の連鎖を断ち切るためにも絶対だった。そして当時、夫はメーカーの技術職で全国各地を飛び回っていた。帰ってくるのは週末だけ。間違いなく育児の負担は私の肩に大きくのしかかっていた。

その時期にネットが普及し始め、自分がアダルトチルドレンだと気が付いた。以前からなにか生きづらいとは感じていたけどそれがわかったときはすべてが腑に落ちた。

学校や職場でうまく溶け込めずにいじめにあったり、嫌がらせを受けた理由はこれが原因だったんだといままでモヤがかかっていたものが取り払われた気がした。

でもだからといってキャッシュフローの改善をするには私が働くしかなかった。そして次第に重くなる教育資金とともに子供たちの私学進学という進路の大きな変更によってアダルトチルドレンの私は否応なしに過酷な職場で不適応に苦しみながら働くことになるのである。

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