2.単純な間取りで家族の変化に対応できる家
次は設計上の件でたびたび都内に行くことになりました。もちろん子連れです。騒いで大変なので私が外に散歩に連れて行ったりして時間を稼ぎました。
設計士さんは大胆で斬新な間取りを私達の希望に合わせて考えてくれました。上の条件に合わせて将来二世帯にするという項目も伝えました。そして図面が決まっていったのです。
3.ローコストであること
費用の面は私一人で考えなければならなかったので毎晩眠れない日々が続きました。工務店の支払いに加えて設計事務所の支払い、税金やこまごました費用も捻出しなければなりません。
そのうえ将来を考えて住宅ローンも組まなければいけません。金利が上がったときに支払いが滞り、家族が路頭に迷うかもしれないと思うと責任の重大さで胃がキリキリしました。
それに比べて夫は「なんでそんなにキリキリするの」というのですから能天気としかいいようがありません。まわりも相談できる人がいないので本当に泣きそうな気持ちでした。
でも設計士さんが「公庫が使えるのなら公庫を使いましょう。」といってくださいました。私達は6年ほどつみたてくんをやっていたので全額銀行はどうかなと考えていたときの提案でした。
通常、設計士は資金面での相談に乗ってくれません。でも家の設計士さんはご自分が苦労していたので金利がそれほど上がらない公庫にしようといってくれました。公庫といっても設計上いろいろ制約があるのでいままでの設計図はぜんぶ書き直しです。申し訳ない気持ちと同時にとても感謝しました。
残りの住宅ローンは住宅資金の本や何人かの経済アナリスト意見を聞いて決めました。金利は高くとも銀行の10年固定金利にして長期的に安全なほうをとりました。銀行の人は最後まで3年固定をすすめましたが。
いまだったら迷わずフラット35などの商品を選ぶと思うのですが私たちの時はちょうど公庫の移行期でそうした商品はありませんでした。
設計士さんはこのあともローコストにするために工務店とやりあったり、構造上の議論から設計上の不都合まで全部私達の身になって本当によくやってくださいました。
子連れで大変な私達を気遣ってわざわざ我が家まで出向いてくださるというおまけまでつきました。設計料は高かったけれどお願いしてよかったと思います。家を建てるなら設計士さんはお勧めです。
土地も工務店も設計士さんも縁があって家が建てられたと思います。また両親をはじめ、職人さんや近所の人やまわりの人たちの協力があってこそ、この家は存在しています。いま思い出しても本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
この家で子ども達がすくすく育つのが私達夫婦の願いです。子どもは毎日この家で走り回って遊んでいます。限られた敷地で広々とした空間の遊び心のある家です。
上の子は「ぼくも大きくなったらこういう家を建てるんだ」といっています。私達にとってそれは何よりのプレゼントです。
子ども達のよき思い出がたくさん残る家にしていきたいと思っています。
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